ブログを書く目的って人それぞれですけど、書くからにはやっぱり誰かに読んでもらいたいじゃないですか。
そのためにも自分のブログ名を覚えてもらうのが一番なんだけど、じゃあ記憶に残るブログ名ってどうネーミングしたらいいのか?
結局は「おもしろい」ってところに行き着くんじゃないか、と考えるわけです。
おもしろいって何なんすか!?
このあいだ書店で「面白いって何なんすか!?問題」という本を見つけました。
博報堂のクリエイティブディレクターである井村光明さんが書かれた一冊です。
ブログというよりキャッチコピーの仕事をしてる人に向けた本かなって思ったんですが、タイトルに惹かれてしまい思わず買ってしまいました。
井村さんはUHA味覚糖「さけるグミ」のCMを作られた方で、そのCMで受賞もされている…とまぁとにかくスゲぇ人です。もちろん他にもたくさんの作品を担当されてます。
(小学生みたいな褒めかたでゴメンナサイ)
その井村さんがですね、面白いを次のように定義していました。
「面白い」とは「似ていないこと」
井村光明『面白いって何なんすか!?問題』 ダイヤモンド社(2020年) p119
おぉ。なるほど、なるほど。
じゃあ他の人と違うことをすれば面白くなるのか!と思ってしまうところなんですが、単純にそうではないと井村さんは言います。
「人と違う」は「変なもの」になりがち
人と違うものを考えようとすると、とにかく違いを出さなければいけないと無理やりひねり出そうとしてしまうので、
井村光明『面白いって何なんすか!?問題』 ダイヤモンド社(2020年) p155
(中略)
違うもの、ではなく、変なもの、になってしまいがちなのです。
この部分を読んだときにハッ!としました。どういうブログ名にしようか悩んでいたときの自分のことじゃねーか!と。
ブログ名ってあたりまえですけど「ブログの顔」になるわけなんでひたすら考えるんです。
あ、もちろんセンスがある人はここでサクッと閃くと思うんですが、僕は1000%無理でした。なにも思い浮かばない。
で、考えれば考えるほど「変」なんですよ。ダサいんですよ。思いつくブログ名すべてが。
それもそのはずで、僕のアタマのなかでは「◯◯ログ」「◯◯ラボ」的ないわゆる売れ線のブログ名テンプレートに、いかにもな単語を無理やりはめ込むことしか考えていませんでした。
で、それって結局「似ているもの&変なもの」という最悪の組み合わせを生み出そうとしてるわけですよ。そんなもんおもしろいはずがない。
自分が考えたこと、思いついたことから似ているものを省いていく。
このことが「似ていない」ものを生み出す本当の意味なんだと井村さんは解説しています。
有名ブログの名前
有名ブロガーさんが書いているブログって、記事がめちゃくちゃおもしろいのは当然なんですけど、それ以上にブログ名がとてつもなく秀逸なんですよ。
使ってる単語にセンスを感じるし、表現にもインパクトがあります。
なんかね、センスの塊みたいなブログ名ばっかでヤヴァい。震える。
骨しゃぶりさんの「本しゃぶり」とか、字面だけで何のブログか分かるじゃん。
しかも短い名前でそれを表現してるんで、言葉の選びかたにとてつもないセンスの差を感じ絶望したもんね。
熊谷真士さんのブログ「もはや日記とかそういう次元ではない」なんて名前は長いけど、めちゃくちゃインパクトあります。
むしろインパクトファクターしかありません。すぐ覚えました。そもそも「次元」なんて単語、ルパンの話題以外で使ったことあります?
「マクリン」もマクリンさんしか絶対に思い浮かぶわけねーだろ、と。
自分が通ってた幼稚園の名前から付けたんですよ?最強の差別化。こんなん誰も勝てん。
トドメは鈴木利典さんのブログ「鈴木です。」です。
短いとかそういう次元ではない。それ自分の名前やん!
これもインパクト絶大。鈴木という日本で2番目に多い名字を逆手に取った匠の技です。
ブログ名4文字問題
ブログ名の考えかたとしてよく目にするのが、名前は4文字がいい!っていうアレです。
ドラクエ、インスタ、サブスク…etc
日本人は何でも略して読みたがるので短いほうが覚えやすいってのが理由なんですが、4文字のブログ名って正直かなりムズいです。
というのも、個人ブログなんて今や無数に存在してる時代。自分と同じようなコンセプトで書いている人なんてたくさんいるわけですよ。
考えて、考えて、考え抜いた渾身のブログ名がすでに誰かに使われているなんてよくあることです。てか、カブらないことのほうが珍しいくらい。
特に4文字のブログ名はすでに飽和してるんじゃね?感があります。少なくとも僕の中では。
だからもう4文字にこだわるのやめません?
特化型ならともかく、雑記ブログならあんま気にしなくてもいいかなーって。
むしろ「何コレ?どういうこと?」ってブログ名のほうが僕は好きです。大好き。
珍しい単語選びとは?
ノートの中にひっそりと書いてある珍しい単語。それがあなただけの「個性」なのだと思う。
井村光明『面白いって何なんすか!?問題』 ダイヤモンド社(2020年) p186
とは言っても、そんな簡単に「個性」あふれる珍しい単語なんて降ってくるわけないんですよ。
ブログ以外のことでもあてはまりますが、結局は自分が稼いできた経験値以上のものをひねり出すのは難しいんですよ。アイデアは自分のあたまの中からしか出てこないんで。
まずは自分の経験や思いついた言葉をひたすらノートに書き出してみる。
そうすることで「おもしろい単語 = 珍しい単語」を引き出すトリガーが生まれる。
結局は自分の頭・手・足を動かして、いろんな経験を積み重ねることでしか「個性」って引き出せないんだなって思います。
たかがブログ名、されどブログ名。
ナーンです。
「ナンじゃねーのか!?」と、思わず手にとってしまいました。おもしろい名前はやっぱり記憶に残る。
実を言うと「稼ぐ日記」という名前をひねり出すまでに1年ほどかかりました。いやホント不思議なんだけど、自分でもなんでこんなに悩むんだろって。
考えて、考えて、ひたすら考えて、それでもいいアイデアが思い浮かばず、神は僕にブログを書くなと言ってるのか?と絶望しかけたとき、いままで書き留めておいたノートをたまたま見直したことで生まれた名前です。
理想的には、その単語とテーマが並ぶだけで新しく見えて、かつ何となく言いたいことが分かる、そんな単語が見つけられればラッキー。
井村光明『面白いって何なんすか!?問題』 ダイヤモンド社(2020年) p185
もちろんほとんどの単語は、試してみても役に立たないことになるでしょう。
しかし、もし役に立たなくても、そうやって書いてみた文章に、まだ今まで使ったことのない単語が見つかれば、そこからまた考えてみればいい。
たかがブログ名、されどブログ名。
「似ているもの」「変なもの」を生み出していた時間も決してムダじゃなかったんだと思えた瞬間でした。
ということで、天の邪鬼っぽくなりますが僕なりの結論です。
「記憶に残るブログ名」とは「おもしろいブログ名」である。ただし、おもしろいブログ名なんてそう簡単には閃かない。
そゆこと!
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